マオは、もう一声、小さくなくと、ねこ用のくぐりを通って外に出ようとした。
ぼくは、くぐりの角で頭を打たないように首をすくめた。
 
外はそうぞうしていたよりも、明るかった。お月さまが大きく見えた。
マオは、とっとことっとこ歩いて行く。よそ見をしないで歩いて行く。しっぽをまっすぐに立てているので、ぼくには、マオの頭がよく見えるのだけれど、本当にまっすぐ歩いて行く。
どこに行くのだろう?
お友だちのところかな?
それとも、本で読んだことのある、ねこ集会に行くのかもしれない。



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